Sweet Spot 映画に見るリハビリテーション
「君の手がささやいている」―泣かせエンターテイメントの傑作
二通 諭
1
1千歳市立北進中学校
pp.887
発行日 1999年9月10日
Published Date 1999/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109063
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“お父さんは相変わらず障害者映画を追っかけてしょうもない文を書いているんでしょう”.電話の向こうで薄笑いを浮かべている娘の顔が容易に想像できる.まあな,といったような調子で答えていると,“ところでテレビで「君の手がささやいている」見た?”と聞いてくる.見てないと答えると,“だからお父さんはだめなんだよ,あれは原作以上だよ”と,たまにはいい情報の一つでも教えてあげようとする親を思う娘心か,泣けてくるではないか.
しかし,ビデオにさえなるかどうかわからないテレビの単発ドラマ,おそらく見ることはできないだろうなんて思っていたら,映画配給の仕事をしている知人から,これ北海道でやってみないかとメールが届く.賞を取ったのはもちろん,かなりの反響を呼んだらしく,全編字幕をつけて映画にしたとのこと.
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