特集 副作用を見逃すな!
よくみる副作用とその対処
⑧腎疾患―急性腎不全,間質性腎炎など
廣瀬 弥幸
1
,
宮崎 正信
1
,
河野 茂
1
1長崎大学第2内科
キーワード:
潜在的腎機能低下
,
検尿異常
,
急性腎不全
,
急性尿細管間質性腎炎
Keyword:
潜在的腎機能低下
,
検尿異常
,
急性腎不全
,
急性尿細管間質性腎炎
pp.50-52
発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100014
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症例提示
■症例1
86歳の女性.15年前より高血圧を指摘されるも放置していた.1週間前に腰痛が出現したため整形外科を受診したところ,変形性脊椎症の診断でロキソプロフェンナトリウム3錠/日を処方された.内服開始後5日目より下肢浮腫および食欲不振が出現した.徐々に増悪してきたため当科受診となった.
身体所見では下肢浮腫(+++)で,1週間前と比較して6kgの体重増加を認めた.血液検査ではCr6.7mg/dl,BUN73.8mg/dlと上昇し,検尿では蛋白(+),潜血(+)を認めた.
■症例2
55歳の女性.生来健康.2週間前に38℃前後の発熱と咳嗽が出現したため,セフジニル(CFDN)を投与された.改善しなかったためセフトリアキソンナトリウム(CTRX)点滴に変更されたが改善せず,入院となった.メロペネム(MEPM)に変更され,7日間投与されたが38℃台の発熱が持続した.
この時点の血液検査では,好酸球1,440/μl,CRP11.0mg/dlと上昇し,腎機能もCr1.4mg/dl,BUN31.1mg/dlと軽度の上昇を認めた.検尿では蛋白(±),潜血(±)であった.
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