Japanese
English
特集 腎不全合併症に関する最近の進歩
急性腎不全(急性腎障害)
AKI:acute kidney injury
刑部 有紀
1
,
寺田 典生
1
OSAKABE Yuki
1
,
TERADA Yoshio
1
1高知大学医学部内分泌代謝・腎臓内科学
キーワード:
AKI
,
急性腎不全
,
AKIガイドライン
,
AKD
,
急性腎臓病
Keyword:
AKI
,
急性腎不全
,
AKIガイドライン
,
AKD
,
急性腎臓病
pp.519-524
発行日 2024年5月25日
Published Date 2024/5/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001293
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はじめに
従来,急激な腎機能低下を伴う病態は急性腎不全(acute renal failure:ARF)として認識されており,重症化してはじめて診断・治療されるものであった。2000年代になり早期診断と早期介入の重要性が認識されるようになり,急性腎障害(acute kidney injury:AKI)という新たな概念が提唱された。この20年間でAKIの定義,病期分類が確立され,AKIの発生率・有病率の推定や,管理の標準化が可能になった。近年では軽症のAKIであっても,基礎疾患を有する患者や高齢者において,腎予後,生命予後に影響を及ぼすことが知られるようになり,予後改善のための治療や,より早期の診断が可能になるようなバイオマーカーの研究開発が進められている。
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