特集 副作用を見逃すな!
よくみる副作用とその対処
⑨泌尿器科疾患―排尿障害,下痢など
倉澤 剛太郎
1
,
小谷 和彦
2
1西吾妻福祉病院産婦人科・泌尿器科
2鳥取大学医学部健康政策医学
キーワード:
過活動膀胱
,
慢性尿閉
,
残尿測定
,
抗コリン薬
,
ジスチグミン
,
α1遮断薬
Keyword:
過活動膀胱
,
慢性尿閉
,
残尿測定
,
抗コリン薬
,
ジスチグミン
,
α1遮断薬
pp.53-55
発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100015
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症例提示
■症例1 抗コリン薬による尿閉
78歳の女性.糖尿病の治療中.他院で夜間頻尿に際して抗コリン薬の投与がなされていた.排尿困難感が出現し,当院受診.本人に残尿の自覚はなかったが,下腹部に圧痛の乏しい軟性腫瘤を認めた.腹部超音波検査で膀胱内に尿貯留を認めた.自尿はわずかで,導尿にて300mlの排尿があった.
■症例2 コリンエステラーゼ阻害薬による下痢
81歳の男性.前立腺肥大症に伴う慢性尿閉(J1)に際して,α1遮断薬およびジスチグミン(ウブレチド(R)10mg/日)を処方された.投与4日目より腹痛・下痢が現れた.
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