米国泌尿器科事情・1
留学のいきさつ
篠原 克人
1
1カリフォルニア大学医学部泌尿器科
pp.786-787
発行日 1997年9月20日
Published Date 1997/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413904418
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今回から10数回にわたり米国の医療事情,とりわけ泌尿器科に関しての話をすることになりました。現在では,日本人の医師が海外留学することは日常茶飯事になり,若い読者の皆さんのなかには黙っていても"留学"という機会がめぐってくることが多くなったと思います。それでも,「外国に出たい」あるいは「外国で医師としてやっていきたい」と思う人から,どのようにして私が米国で医師として働いているかをよく聞かれることがあります。そこで,話を始めるに当たって,どのようにして私が米国に住むにいたったかをお話ししようと思います。
私は1979年に横浜市立大医学部を卒業しました。当時この大学では卒後すぐに専門の科を決めないで,各自好みの科を2年間ローテーションするという方式をとっていました。私は泌尿器科にいきたかったのですが,米国のトレーニングで採用されているように,これからの泌尿器科は一般外科の知識がないといけないと思い,このローテーションをほとんど一般外科で過ごそうと思っていました(もっとも,この頃は米国のレジデントのことなどは人から聞きかじった以外に何も知らなかったのですが……)。
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