手術手技 基本的な手術・17
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久保田 洋子
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1山形大学医学部泌尿器科
pp.737-738
発行日 1995年9月20日
Published Date 1995/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901587
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無カテーテル尿管皮膚造瘻術は,手術時間が短く,腹腔を開けずに行える点で,合併症のある症例や高齢者にとっては現在でも非常に有用な術式である。もちろん,尿管ストーマ狭窄の可能性を確実に回避できるとは限らないが,すべての尿管皮膚造瘻術で無カテーテル法を考慮し,細心の注意と十分な努力を行うべきである。また,ストーマを両側に造ると患者のQOLは著しく不良となるので一側性のストーマ形成が望まれることは言うまでもない。
一側ストーマ形成法には平塚先生が述べられたようなダブルバレル法1)(2つの乳頭状ストーマを並べて作製する方法)(図1)と一側合流法2)(図2)が知られる。一側の尿管に十分な拡張がある時に適応となり,細い方の尿管を太い方の尿管に吻合し,太い方の尿管をストーマとして用いる。慢性的に拡張した肥厚尿管では,無カテーテル法が成功しやすいとされている2)ので魅力的な方法であるが,ストーマの狭窄が起こってしまうと,ステント留置による両側からの尿ドレナージに難渋することがあり,山形大学では最近はもっぱらダブルバレル法を好んで用いている。一側合流法を用いる場合,拡張尿管側にストーマを作成することとなるが,ダブルバレル法の場合は拡張の少ないほうの尿管側にストーマを作ったほうが無カテーテルの乳頭形成が容易であると言われる1)。
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