手術手技 基本的な手術・15
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福井 巌
1
1癌研究会付属病院
pp.552
発行日 1995年7月20日
Published Date 1995/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901546
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尿路変向法は近年,患者のQOLを考慮し従来からの失禁型のものに改良を加え,大きな変化を生じた。そのうちの1つ,非失禁型のパウチは体外装具を必要としないという点が患者にとって最大の利点と思われる。非失禁型パウチのうちコックパウチはその手技の煩雑さや異物を使用する点などが気に入らず,どうにも追試する気になれなかったが,インディアナパウチはさほど煩雑ではなく,また,良好な腎機能を有する患者では規則的な導尿により代謝異常を合併する必配もなさそうなので,私も遅まきながら5年前から行っている。
荒井論文を読んで全体から感じる事は術式がよく吟味され,原法にいろいろ改良を加え,始めから終わりまで淀みない手術を行っておられることである。過去5年間にわずか9例の経験しかなく,おおむね原法どうりに行っている私には"うん,なるほど"と,うなずくことが多く,今後いろいろ参考にしたいが,2,3気づいた事を述べさせて頂く。
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