特集 保存的治療の適応と限界—外科から,内科から
転移性肝癌
コメント
水本 龍二
1
,
田矢 功司
1
1三重大学医学部第1外科
pp.1482-1484
発行日 1990年10月30日
Published Date 1990/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900251
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岡本論文,青山論文から明らかなごとく,現時点における転移性肝癌の治療方針,とくに保存的治療の適応および限界に関しては,総論的には外科,内科の立場からのcontroversyはほとんどない.なぜなら,転移性肝癌に対して唯一治癒を期待できる治療法は手術療法(肝切除術)のみであり,保存的治療は延命効果は得られても治癒は期待できないという点で一致しているからである.したがって,今回のテーマである保存的治療の適応と限界に関しても,その裏に手術療法(肝切除術)の適応と限界という問題が密接に関与しているが,これらに関しても岡本,青山の意見はほぼ一致している.そこで,本コメントでは重複を避け,転移性肝癌に対する治療法の変遷と現状について文献的に考察する,
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