画像診断
インターフェロンアルファ長期投与により有効と判定された腎細胞癌肺胸膜転移
脇坂 正美
1
,
須賀 喜一
1
,
高岸 秀俊
1
1社会保険船橋中央病院泌尿器科
キーワード:
インターフェロンアルファ
,
腎細胞癌
,
転移性肺腫瘍
Keyword:
インターフェロンアルファ
,
腎細胞癌
,
転移性肺腫瘍
pp.76-78
発行日 1995年1月20日
Published Date 1995/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901373
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患者 65歳,男性。
主訴 咳呼吸困難,右胸痛。
既往歴・家族歴 特記すべきことなし。
現病歴 1993年1月4日より,咳,呼吸困難,右胸痛出現。当院内科の胸部X線にて,右胸水多量貯留(図1)。右胸腔ドレナージを行い,2300mlを排液した。胸液の細胞診はclassⅠであった。腎エコーにて右腎腫瘍が発見され,2月5日泌尿器科へ入院した。
入院時現症 血圧140/90mmHg。聴診上右肺野の呼吸音著明低下。太鼓ばち指を認めた。
検査所見 血液生化学検査で異常値は CRP5.1mg/dl, IAP 1080μg/dl,フェリチン380ng/dl。血沈は1時間値85mm。
画像検査 胸部X線にて,右肺野に数個の比較的大きな円形の陰影と胸膜にも転移とみられる大きな陰影を認めた(図2)。腎CT像(図3),右腎動脈造影にて右腎腫瘍と診断。右腎静脈出口に腫瘍血栓も認めた。1993年2月23日,右腎摘出術を施行した。病期は,pT3bNOMIVIb,組織学的分類は腎癌,胞巣型,混合亜型,異型度,Gl>G2=G3であった(図4)。
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