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特集 新しい自律神経機能検査と泌尿器科領域への応用
機能的電気刺激の臨床応用と泌尿器科領域への展望
App1ication of Functional Electrical Stimulation (FES) in C1inical Urology
石郷岡 学
1
,
中田 瑛浩
1
,
半田 康延
2
1山形大学医学部泌尿器科
2東北大学医学部第1解剖
キーワード:
機能的電気刺激
,
尿失禁
Keyword:
機能的電気刺激
,
尿失禁
pp.568-572
発行日 1994年7月20日
Published Date 1994/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901252
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はじめに
機能的電気刺激(Functional Electrical Stimu-1ation;FES)は,失われた生体機能を再建することを目的として行われる,電気刺激療法のことをいう。最近では,脊髄損傷などで麻痺した上下肢の機能を電気的刺激を用いて再建しようとする試みが発展しつつあるが,本邦では半田,星宮らの仙台FESグループの業績が,世界的にも高く評価されている1,2)。FESは,整形,脳外科領域のみならず呼吸器,循環器,感覚器などにも応用されており,泌尿器科的にもすでに数十年の歴史をもつが,本領域での電気刺激(特に尿失禁に対する治療)は,四肢のFESで行われているような,高度な動作の再建ではなく,むしろ治療的電気刺激(Therapeutic Electrical Stimulation;TES)の範疇に分類されるべきものと思われる。本稿では,泌尿器科領域における電気刺激療法の中で,主として尿失禁に対しての加療を概観するとともに,筆者らの得た最近の知見についても若干触れることとする。
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