特集 泌尿器腹腔鏡手術ガイドラインを紐解く―EBMに基づいた手術選択
企画にあたって
泌尿器腹腔鏡手術ガイドラインを紐解く―EBMに基づいた手術選択
近藤 幸尋
1
1日本医科大学医学部泌尿器科学講座
pp.5
発行日 2024年1月20日
Published Date 2024/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413207987
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月日の流れおよび医学の進歩は非常に速いものです.泌尿器科領域では2012年に前立腺癌でロボット手術が保険適用になってから,腎部分切除および膀胱全摘が2018年までに保険収載されています.2020年には腎盂形成および仙骨腟固定術,2022年には腎盂尿管全摘,腎摘および副腎摘除までロボット手術の適応が拡がっています.日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会では2020年に泌尿器腹腔鏡手術ガイドライン2020年版を発刊しました.このガイドラインは,腹腔鏡とロボット手術をまとめてガイドライン化したものです.時代は「腹腔鏡が常識」から「ロボット支援手術が常識」に変化してきています.
今回,日本内視鏡外科学会の「技術認定取得者のための内視鏡外科診療ガイドライン」改訂に伴い,泌尿器科領域も改訂を行っています.泌尿器科領域は,すでに2020年に腹腔鏡とロボット手術を中心に改訂を行っているため,ロボット手術におけるより臨床に沿った疑問に答える形式となっています.つまり現状ではロボット手術は通常で行われている中で,ステージの高いものなどでのエビデンスを検討し,推奨グレードを決定しています.
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