増刊号特集 小児泌尿器科診療
治療の実際
小児泌尿器科腹腔鏡手術
松田 公志
1
,
内田 潤二
1
,
六車 光英
1
,
小松 洋輔
1
1関西医科大学泌尿器科
pp.237-242
発行日 1994年3月30日
Published Date 1994/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901192
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はじめに
小児泌尿器科領域での腹腔鏡の歴史は古く,1978年に停留精巣の部位診断が報告されている1)。近年の手術手技と器具の進歩は腹腔鏡下の手術操作を可能とし,腹腔鏡下胆嚢摘除術の開発普及以来,より侵襲の少ない手術を目指して,各科領域でさまざまな腹腔鏡手術が開発されてきた。小児外科領域では,乳児期の先天性幽門狭窄症に対して腹腔鏡手術が行われている2)。停留精巣に対する腹腔鏡手術も,単なる部位診断にとどまらず,腹腔内精巣の摘除3),二期的Fowler-Stephens手術の一期手術4),さらには,腹腔内精巣の一期的固定術も報告されるに至った5)。おもに停留精巣に対する腹腔鏡手術を中心に,われわれの経験とともに最近の報告を紹介する。
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