Japanese
English
綜説
プアリスク精巣腫瘍診療の最近の進歩
Recent advance in treatment of poor-risk testicular tumor
河合 弘二
1
,
宮崎 淳
1
Koji Kawai
1
,
Jun Miyazaki
1
1国際医療福祉大学医学部腎泌尿器外科学教室
キーワード:
BEP療法
,
予後不良群
,
IGCC分類
Keyword:
BEP療法
,
予後不良群
,
IGCC分類
pp.719-725
発行日 2020年9月20日
Published Date 2020/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413207010
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要旨
1987年に開発されたBEP療法は現在も精巣腫瘍の標準的一次化学療法であり,これを凌ぐレジメンは開発されていない.一方で,精巣腫瘍の治療成績は予後不良群を中心に確実に改善した.その要因として,治療強度を維持したBEP療法と的確な手術療法の普及,高リスク群の中核施設での管理などが挙げられる.また,精巣腫瘍治療中の重篤な合併症に関する知見の集積とリスク評価の進歩も大きく寄与している.国際的な予後評価としてのIGCC分類は1997年に提唱され,その後の臨床研究の進展に大きく寄与した.一方で,治療成績の向上をふまえて近い将来,新しいIGCC分類が提唱される予定である.本稿では,これらの最近の動向について概説した.
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