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特集 最新泌尿器病理─世界の最先端を学ぶ
新しい腎癌の概念─新WHO分類で提唱された新疾患概念
The concept of new renal cancer-new disease entities proposed in new WHO classification
黒田 直人
1
,
入部 康弘
1
,
賴田 顕辞
1
Naoto Kuroda
1
,
Yasuihiro Iribe
1
,
Kenji Yorita
1
1高知赤十字病院病理診断科部
キーワード:
管状囊胞腎細胞癌
,
後天性囊胞腎随伴腎細胞癌
,
淡明細胞乳頭状腎細胞癌
Keyword:
管状囊胞腎細胞癌
,
後天性囊胞腎随伴腎細胞癌
,
淡明細胞乳頭状腎細胞癌
pp.726-730
発行日 2016年9月20日
Published Date 2016/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413205775
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▶ポイント
・管状囊胞腎細胞癌は肉眼的にスポンジ状で,組織学的には多房囊胞性病変で,囊胞の内面は好酸性細胞質を有し,異型の目立つ細胞で被覆され,しばしば打ち釘状を呈する.
・後天性囊胞腎随伴腎細胞癌は後天性囊胞腎を背景に生じ,囊胞の内面からしばしば発生し,強い好酸性を呈する腫瘍細胞が管状,篩状,乳頭状に増殖し,微小囊胞状の増殖が特徴で,間質にはシュウ酸カルシウムの沈着がみられる.
・淡明細胞乳頭状腎細胞癌は境界明瞭で被膜を有し,しばしば囊胞形成を伴う.管状,乳頭状,腺房状,充実性,リボン状の増殖がみられ,核異型は弱く,核が内腔側に立ち上がり,横に並ぶ傾向がみられる.
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