連載 ナイチンゲール―在宅医療へのまなざし・3
新しい概念のための新しい言葉
小川 典子
1
1北里大学看護学部
pp.228-229
発行日 1999年3月10日
Published Date 1999/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900979
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介護支援専門員(ケアマネジャー)の実務研修が各都道府県で始まっている.静岡県では昨年の12月(前期)に第1回の研修が行なわれ,約900人が参加した.前期と後期の研修の間には,地域で実際に認定のための調査やサービス計画作成に取り組む実習もある.この研修を経て初めて介護支援専門員となるのだ.
3日間の研修の最終日には,10人程度のグループごとに1事例の介護サービス計画を作成した.同じグループの医師や社会福祉士,老人病院の寮母など,さまざまな職種の人々と有意義な意見交換ができた.やはりその人その人の得意分野や知識背景が自然と意見に反映されているのがわかる.これだけ考え方がさまざまな人々がちりぢりに地域に分かれて,本当にだいじょうぶなのだろうかという不安と,さまざまであればあるほど利用者にとっては選択肢が増えることにつながるのかもしれないという期待感が,自然と湧き上がってくる研修であった.
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