Japanese
English
特集 最新泌尿器病理─世界の最先端を学ぶ
腎癌における核異型度評価の変遷
Nuclear grade of renal cell carcinoma
長嶋 洋治
1
,
福田 洋典
2
,
蓼沼 知之
3
Youji Nagashima
1
,
Hironori Fukuda
2
,
Tomoyuki Tatenuma
3
1東京女子医科大学病院病理診断科
2東京女子医科大学病院泌尿器科
3神奈川県立がんセンター泌尿器科
キーワード:
腎細胞癌
,
核異型度分類
,
予後
Keyword:
腎細胞癌
,
核異型度分類
,
予後
pp.732-736
発行日 2016年9月20日
Published Date 2016/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413205776
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
▶ポイント
・核異型度は組織型,紡錘(類肉腫)細胞またはラブドイド細胞成分の存在,壊死,微小血管侵襲とともに腎細胞癌の病理学的予後因子である.
・Fuhrman分類は核の大きさ,核小体および著しい多形核,巨細胞,紡錘(類肉腫)またはラブドイド細胞の存在を基準とした4段階分類で,highest areaのgradeを記載する.
・腎癌取扱い規約で用いられている3段階分類は腫瘍細胞核の大きさを,正常近位尿細管上皮細胞核と比較して分類し,優勢度の順に不等号を用いて表記する.
・最近提唱されたWHO/ISUP分類は核小体の大きさと著しい多形核,巨細胞,ラブドイドまたは紡錘(類肉腫)細胞成分の存在を基準とした4段階分類で,highest areaを記載する.淡明細胞型腎細胞癌,乳頭型腎細胞癌に限定して適用し,嫌色素性腎細胞癌などの他組織型には適用しない.
Copyright © 2016, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.