増刊号特集 泌尿器科処方のすべて─すぐに使える実践ガイド
6 内分泌疾患
クッシング症候群
立木 美香
1
,
田辺 晶代
2
,
成瀬 光栄
1
1京都医療センター内分泌・代謝内科
2国立国際医療研究センター病院糖尿病内分泌代謝科
pp.120-123
発行日 2016年4月5日
Published Date 2016/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413205613
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疾患の概要
クッシング症候群とは,副腎皮質からコルチゾールが過剰に分泌される結果,特徴的な身体所見(クッシング徴候 : 満月様顔貌,水牛様脂肪沈着,中心性肥満,赤色皮膚線条,皮下出血斑,皮膚の菲薄化など),高血圧,糖・脂質代謝,電解質異常,骨代謝異常などの多様な症状を呈する疾患である.
クッシング症候群の主要な病型は,①下垂体のACTH産生腫瘍による下垂体性クッシング症候群(クッシング病),②肺癌などからACTHが産生される異所性ACTH産生腫瘍,および副腎腫瘍による狭義のクッシング症候群(副腎性クッシング症候群)であるが,そのほかに,ACTH非依存性大結節性副腎皮質過形成(AIMAH)などもある.副腎腫瘍の約95%が副腎腺腫,約5%が癌である.
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