臨床病理医はこう読む ホルモン異常・2
クッシング症候群
屋形 稔
1
1新潟大教中検
pp.1572-1573
発行日 1976年11月10日
Published Date 1976/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206838
- 有料閲覧
- 文献概要
本例は諸検査の施行に先立って,無肝経や肥満,高血圧,皮膚線条などの存在から,十分クッシング症候群を疑わせる症状であったが,視力低下を伴って来院したものである.第1に,その確実な診断が問題であり,第2に,クッシング症候群とすると,病変が下垂体に由来する副腎過形成(いわゆるクッシング病)であるか,副腎癌,副腎腺腫(以上3者をひっくるめてクッシング症候群という)であるか,さらに異所性ACTH症候群(肺癌,胸腺腫,膵癌などに由来することが多い)ではないかなどの点が問題となる1).
Copyright © 1976, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.