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編集後記
大家 基嗣
pp.416
発行日 2015年4月20日
Published Date 2015/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413205337
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2014年10月号の編集後記で,女優の吉高由里子さんは役柄によって笑い方を変えていて,そのせいか私は映画『蛇にピアス』ではえくぼに気づかず,『横道世之介』で初めてえくぼがあることがわかったお話をしました。女優さんはひょっとしたら常人が計り知れないテクニックを使っているのかもしれません。私の邪推かもしれませんが,気になっていました。このようなテクニックがやはり存在するということが,あるインタビューでわかりました。
宮沢りえさんが7年ぶりに主演した映画『紙の月』で,第27回東京国際映画祭の最優秀女優賞を受賞されました。契約社員として銀行で働き,何不自由のない生活をしていた主婦が年下の男性と恋に落ち,顧客の預金を横領していく話です。受賞のインタビューで,宮沢りえさんは,地味な主婦が大金を手にして変貌していくプロセスを,「まばたきの回数を変えることで表現した」と語っていました。
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