増刊号特集 泌尿器科外来パーフェクトガイド—誰にでもすぐに使える!
5.腫瘍外来(外来化学療法)
45.腎腫瘍—肺,骨,肝臓に転移を有する腎細胞癌の患者です。
湯浅 健
1
1がん研有明病院泌尿器科
pp.178-181
発行日 2015年4月5日
Published Date 2015/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413205251
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Point
●腎細胞癌の転移巣は肺が最も多く,骨,肝が次に多い。
●現時点ではファーストラインとして,パゾパニブやスニチニブ,テムシロリムスそしてインターフェロンが推奨され,セカンドライン治療として,アキシチニブ,アフィニトール,ソラフェニブが使われる。
●転移性腎細胞癌に対する分子標的治療は,癌化の原因となる“標的蛋白質”を直接阻害するのでなく,癌の増殖“シグナル”のどこかを抑える。標的となるシグナルは正常細胞にも必要なものであり,副作用も多く,完全寛解が少ないことにつながると考えられている。
●したがって多くの症例の治療目標は,副作用のマネージメントをし,quality of life(QOL)を保ちながら生存期間を延長することと考えられる。
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