交見室
小児尿管ポリープについて,他
沢木 勝
1
1富山労災病院泌尿器科
pp.1100-1101
発行日 1987年12月20日
Published Date 1987/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204643
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本誌41巻11号交見室,吉田正林先生より示唆に富む御意見を頂きありがとうございました。小児尿管ポリープ症例は吉田先生の集計された1981年以降本邦でも8例の追加症例がありますが,全例男児であり,患側は1例を除き左であり,発生部位は上部尿管であるという特徴は変わらないようです。以下先生の御指摘の点につき,御返事させて頂きます。
はじめに本症例の術前診断が経皮的腎瘻を介しての軟性鏡の挿入および生検により可能であつたのは御指摘のごとく近年のendourologyの目覚ましい進歩によるものであることは明らかです。またせつかく腎瘻から軟性鏡を挿入しポリープを確認したのなら,ひきつづき内視鏡的切除を行つたらどうかとの御意見ですが,ポリープの茎部が長く十分観察しやすい場合には試みても良い方法かと思われますが,今回は尿管部分切除術,尿管端々吻合術を施行しました。
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