Japanese
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特集 泌尿器腫瘍
尿管
尿管ポリープの1例
A CASE OF URETERAL POLYP
斉藤 功
1
,
田原 達雄
1
,
浦野 悦郎
2
Isao SAITO
1
,
Mitio TAWARA
1
,
Etsuo URANO
2
1東京大学医学部附属病院分院泌尿器科
2高崎国立病院皮膚泌尿器科
1Section of Urology, Branch Hospital, University of Tokyo
2Department of Urology and Dermatology Takasaki National Hospital
pp.1311-1314
発行日 1964年12月1日
Published Date 1964/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203970
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I.はじめに
尿管の原発性腫瘍はこれ迄まれなものであつたが近年増加の傾向にある。すなわち1861年Lebertが最初に原発性良性尿管腫瘍を報告した後もその報告例は非常に少なかつたが,1950年Mortensen, Murphy1)が77例を,Abeshouse2)(1956年)が自験1例を加える60例を追加,138例の良性腫瘍につき報告している。更に1960年,Brock3)が自験1例を加え,文献上16例の尿管腫瘍を集めている。中でもポリープはきわめてまれでCompere4)(1958年)は18例を集録,自験例を加え報告しているが,その他ポリープの報告例は少なく,Wood等5)(1958年),Brock3)(1960年),Breckenridge等6)(1963)の報告例をみるにすぎない。
本邦に於ても昭和14年,中野7)の第1例以来,文献上8〜19)15例を数えるにすぎず,著者らは比較的長大な尿管ポリープの1例を経験したので報告すると共に本邦16例につき考察を行なつた。
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