Urological Letter
男性機能不全の興味ある2症例/腎摘後の代償性肥大は高齢者には起こらない
pp.698,758
発行日 1986年9月20日
Published Date 1986/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204335
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第1例は29歳の黒人男性で,主訴は13歳の時両側睾丸が感染症に罹患し,それ以来萎縮してきたという。この患者は結婚しており,性的能力はあつた。彼が言うには射精が少ないし,1年前から性欲が減退してきたと。ひげを剃つたことがないとも言つた。身体を検査してみるとペニスは正常だつたが睾丸はえんどう豆ぐらいであつた。恥毛の生え具合も正常だつた。臀部には女性のような脂肪がついていたし,女性乳房があつた。FSHは195(正常値4〜25)に,LHは41(正常値20まで)に上昇していたが,テストステロンは少なく40(正常値300〜1,000)であつた。睾丸を生検してみると完全に繊維化しており,機能的な睾丸組織は少しも存在しなかつた。彼の染色体は46XYであつた。
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