文献抄録
腎の憩室結石の経皮的切石手技について
pp.364
発行日 1986年5月20日
Published Date 1986/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204265
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日常のIVP検査で憩室結石の発見頻度は,0.21〜0.45%であるが,結石に原因する臨床症状は9.5〜39%に見られている。合併症状として,憩室内結石による腎部痛の反覆あるいは憩室感染による腎実質障害がある。合併症のある時は従来は開腹的手術によるいろいろな処置が行われている。しかし,最近の経皮的腎切石術の進歩は,従来の開腹手術処置より侵襲の少ない点でこれに代わりつつある現状である。著者らは臨床症状を有する10例の憩室結石に対して,経皮的切石術を行つて満足する結果を得て,その手技を紹介している。
患者は10名で男性7名,女性3名で,いずれの症例も憩室結石あるいはその他の結石が認められており,症状としては背部痛4名,血尿4名,無症状2名である。憩室の大きさは1.2〜2.6cm径で,上極にあるもの5,中極2,下極4であつた。
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