シンポジウム
VUR—手術適応と予後
折笠 精一
1
,
生駒 文彦
2
,
大田黒 和生
3
,
川村 猛
4
,
桑原 正明
1
,
山田 智二
5
,
畠 亮
6
,
妹尾 康平
7
,
近藤 厚生
8
,
安田 耕作
9
,
石堂 哲郎
10
1東北大
2兵庫医大
3名古屋市大
4都立清瀬小児病院
5北海道大
6慶応大
7九州大
8名古屋大
9千葉大
10神奈川総合リハビリテーションセンター
pp.953-967
発行日 1982年10月20日
Published Date 1982/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413203441
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はじめに
折笠 近年ますます患者数の増加がみられるVURは,腎機能障害,UTIとの関連において臨床上極めて重要な疾患であり,様々な興味ある問題を含んでいる。VURは今だ未解決の多くの問題を含むが,本日は臨床家として最も知りたい手術適応と予後について考えてみようという訳である。本日の主題の関係と,問題を複雑にしないため一般にprimary reflux,nonobstructed refluxと呼ばれているものを対象にし,VURの病因論や診断法,手術術式の優劣については触れない。またunstable bladderなどsubclinicalの神経障害,refluxing nephropathyの問題も時間の関係で深く論じない予定である。
まず手術適応を考える上でどうしても知らなければならないVURのnatural historyを知る目的で,小児VURの保存療法による長期追跡成績を統計的にお話しいただき,その平均的姿を明らかにしたい。
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