Urological Letter
破裂睾丸のラジオアイソトープ診断,他
pp.1041,1058
発行日 1980年11月20日
Published Date 1980/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413203044
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17歳の男子が来訪した。左睾丸に外傷をうけて腫脹し始めてから48時間たつている。フットボールをしていて蹴られたのである。陰嚢の左側内容が腫大し,陰嚢壁には浮腫もあり,いくらか発赤していた。ラジオアイソトープによるスキャンでは左睾丸には動脈血が流入していないという診断であつた。患者およびその父にこの所見を話し,手術することに同意を得た。
開けてみると中には血腫があり,睾丸は下半分が裂けていて血腫で包まれており,チアノーゼになつていた。この断裂した下半分の睾丸組織を除去してみると,睾丸白膜内に在つた残りの上半分の睾丸組織には正常な動脈血が流れていた。そこで正常の約半分のこの睾丸組織を温存した。
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