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手術手技
腎盂尿管移行部狭窄に対する形成術(3)—dismembered Foley Y-plasty法
Pyeloplasty for Stricture at the Uretero-Pelvic Junction (Dismembered Foley Y-Plasty)
岡島 英五郎
1
Eigoro Okajima
1
1奈良県立医科大学泌尿器科学教室
1Department of Urology, Nara Medical University
pp.19-23
発行日 1977年1月20日
Published Date 1977/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413202283
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はじめに
腎盂尿管移行部狭窄に対する腎盂形成術は狭窄による尿の通過障害を除去し,腎盂内の尿停滞をなくして腎機能の改善をはかる腎保存を目的とした手術であり,水腎症の程度,腎盂尿管移行部の状態により種々の手術方法が行なわれている。術式を大別すると腎盂尿管の連続を残す方法と腎盂尿管移行部狭窄を切除する方法とがあり,いずれも拡大した腎盂を切除するものとしないものとがある。
われわれの教室では1962年以来27例の腎盂尿管移行部狭窄による水腎症を経験し,そのうち18例18腎に腎盂形成術を施行した。手術方法としては1969年までは主としてFoiey Y-plasty1,2)を行なつていたが,1970年以降は腎外腎盂の拡張の強いものにはdismcmbered Foley Y-plasty2)を行なつており,このdismembered Foley Y-plastyは拡張した腎孟の切除によつて腎盂内の尿停滞を除去し,また腎盂尿管吻合方法も吻合部が漏斗状となつて尿の通過が円滑になるような術式で合理的であり,教室の成績でも良い成績がえられているので最近では腎盂切除を必要とする症例についてはこの手術方法を行なうことにしている。
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