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Ⅰ.はじめに
泌尿器料領域における内視鏡検査法は古い歴史をもち,膀胱鏡検査法をはじめ,すでに前世紀の末に完成されたかの観がある。そのため現在でも,一部では古い形のNitze式膀胱鏡が使用されて居り,最近まで写真用膀胱鏡,手術用膀胱鏡など二,三改良が加えられたに過ぎない。ところが極く最近glassfiberscopeが出現するに及び,今までと全く異なつた方式の膀胱鏡を作製できるようになつた。ひとつはガラス線維を導光体として利用し,体外光源より強力な光を膀胱内に導き照明しようとするものであり,もうひとつはガラス線維は曲つた状態でも像を伝達することを利用し,直線状の内視鏡が挿入できない体腔内をも見ようとするものである。
泌尿器科医として,膀胱鏡所見をカラー写真に収録したり,テレビに受像したり,または腎盂を何ら手術侵襲を加えずに明視しようと願うのは当然であろう。われわれはカラーテレビに用い得るほど明るい膀胱鏡を作製するには,この新しいglassfiber方式を採用すべきであることを知り,それぞれの試作器を作製することにより一応の望みをとげることができた。すなわち数年前より東北大式写真用膀胱鏡を使用し,鮮明なカラー写真の撮影を行なつてきたが,最近改良を加え,テレビ兼カラーシネ用膀胱鏡,カラーテレビ用膀胱鏡を作製した。また昨年は尿管腎盂鏡を完成,腎盂内病変の内視鏡的診断確立に一歩近づくことができた。
We made the following 3 kinds of cystoscope with a clearer vision compaired to the previous ones.
1) Cystoscopes for television and color motion pictures: The lens system was used for visualization and light electric bulb followed the classical type but illumination was better and monotone televis-ion recieving was possible.
2) Cystoscopes for color television: Glass fiber was used for illumination and visualization. The diameter of glass fibers were 18 microns which made possible to recieve color television.
3) Ureteropyeloscope:External diameter of the endoscope was made to 3mm by using 15micron glass fibers.
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