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編集後記
大家 基嗣
pp.984
発行日 2012年11月20日
Published Date 2012/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102965
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過激なダイエット本がはやっています。最も話題になっているのは1日1食を続けると20歳も若く見えるようになるという内容の本です。50万部を超えるベストセラーになっているとのことですが,購入した読者がはたして実践できているかどうか疑問ですし,続けることに価値があるのでしょうか。とても不健康な気がします。1日に1回しか食事をしないなんて,私には絶対にできることではありません。と言いますのも私の人生における大きな楽しみの1つが食事とお酒だからです。朝食でもおろそかにしていません。しっかり食べますし,トーストにつけるジャムにもこだわります。昼食も捨てたものではありません。ラーメンやカレーライスにも限りなく広がるB級グルメの世界があります。
1日1食を続けるエンドポイントは,「若く見えるようになる」ことだそうです。そもそもこのエンドポイント自体がまったく私を引きつけません。若く見られたいと願っていないからです。男性の魅力は,人生の年輪を重ねて年相応に老け,歩んで来た人生の喜怒哀楽が顔面のしわ,白くなった髪,さみしくなった頭髪に表現されていると考えるからです。無理をして若く見られるように努力するなんて,男性の生きる道ではないと考えています。休日に若作りをして奥様と外出するのとは次元が違う気がします。
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