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特集 泌尿器科ベッドサイドマニュアル
Ⅲ ベッドサイドトラブル対処法
019 泌尿器科手術後のイレウス
Postoperative ileus and bowel obstruction after urologic surgery
小山 政史
1
,
上野 宗久
1
Masafumi Oyama
1
,
Munehisa Ueno
1
1埼玉医科大学国際医療センター泌尿器腫瘍科
pp.113-119
発行日 2012年4月5日
Published Date 2012/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102678
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[1]はじめに
イレウス(ileus)とは,Wikipediaによると“腸管内容の肛門側への移動が障害される病態で腸閉塞(intestinal obstruction)とも呼ばれる”と記されている。本邦では慣例的に術後の麻痺性イレウスと術後の腸管癒着による機械的イレウスを総称して術後イレウスと呼んでいる。欧米では術後イレウスはpostoperative ileus(POI)と呼ばれ,術後腸管運動障害が生理的範囲を超えて遷延し,排ガス・排便がなく経口摂取が進まない状態(麻痺性イレウス)を指し,機械的イレウスであるintestinal obstructionとは区別されて使用される。本項では術後イレウスを,術後麻痺性イレウスと術後癒着性イレウスに分けて論じることにする。
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