特集 こんなときどうする!?―泌尿器科手術のトラブル対処法
Ⅳ 開腹手術
■尿路変向術
090 尿管導管吻合部でカテーテルが切れて尿管内に残存してしまった
沼倉 一幸
1
,
土谷 順彦
1
,
羽渕 友則
1
Kazuyuki Numakura
1
,
Norihiko Tsuchiya
1
,
Tomonori Habuchi
1
1秋田大学医学部腎泌尿器科
pp.244-245
発行日 2011年4月5日
Published Date 2011/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102338
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Q 膀胱全摘除術・回腸導管造設術を施行した症例。術後10日目に,尿管内にカテーテルが残存してしまった。
[1]概 説
回腸導管造設術では,われわれは回腸と尿管を6~8針結節吻合し,尿管ステントなどを留置し,バイクリルラピッド®などで固定することが多い。しかし,なんらかの原因でステントが抜けたり,尿管内に一部が残存することが稀にある。特に,術直後にこのような事態が生じた場合は緊急の対処が必要になることもあるが,吻合部からの尿漏などがなければ,吻合部狭窄の心配はあるものの,緊急の処置を要さない場合も多い。
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