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特集 知っておきたい腎移植の最新情報—基礎から臨床まで
Ⅱ.ドナー腎採取術
単孔式腹腔鏡下ドナー腎採取術の現況と展望
Laparoendoscopic single-site donor nephrectomy:the present status and perspectives
井上 高光
1
,
成田 伸太郎
1
,
土谷 順彦
1
,
沼倉 一幸
1
,
前野 淳
1
,
齋藤 満
1
,
佐藤 滋
2
,
羽渕 友則
1
Takamitsu Inoue
1
,
Shintaro Narita
1
,
Norihiko Tsuchiya
1
,
Kazuyuki Numakura
1
,
Atsushi Maeno
1
,
Mitsuru Saito
1
,
Shigeru Satoh
2
,
Tomonori Habuchi
1
1秋田大学大学院医学系研究科腎泌尿器科学講座
2秋田大学医学部附属病院腎疾患先端医療センター
キーワード:
ドナー腎採取術
,
単孔式手術
,
腹腔鏡下手術
Keyword:
ドナー腎採取術
,
単孔式手術
,
腹腔鏡下手術
pp.1102-1109
発行日 2015年12月20日
Published Date 2015/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413205504
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要旨 本邦の生体ドナー腎採取術の9割以上は鏡視下で行われているが,ドナー腎採取術において整容性を高めることは,生体腎移植ドナー候補に提供手術に同意してもらうために重要と考えられる。一方,ドナー腎採取術は健康人に対する手術であり,採取腎の良好な機能はもとより,安全性が最も重要な条件である。単孔式腹腔鏡下手術は狭い切開創から鉗子およびカメラを挿入して行うため,鉗子の自由度が阻害され,難易度の上昇は避けられない。したがって,安全性,低侵襲性と技術の難易度とのバランスが重要であるが,腎摘出に必要な約5cmの単孔では関節や曲がりのないストレート鉗子のみでの操作で比較的容易に術式の完遂が可能である。当科の取り組みと国内外の文献を紹介し,今後を展望する。
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