小さな工夫
ドレーン抜去時のコアグラの確実な除去方法
川島 清隆
1
,
小池 祐介
1
,
飯田 勝之
1
1栃木県立がんセンター泌尿器科
pp.924
発行日 2009年10月20日
Published Date 2009/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413101839
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ドレーンの抜去時にドレーンの内腔にコアグラが詰まっていることがある。ドレーン内のコアグラの一部はドレーンとともに体外に引き出されるが,全体がきれいに除去されることは少なく,多くの場合途中でちぎれてしまう。ドレーン孔から飛び出した残存コアグラは,鑷子などで把持し摘除を試みるが,どんなにていねいにつまんでもちぎれてしまい,どうしても一部は体内に残ってしまうことになる。少量のコアグラであり,問題にならないことが多いが,完全に除去できればそれにこしたことはない。われわれはこれに対し,ガーゼを用いた簡便な方法でコアグラの確実除去を行っている。
方法:必要なのはガーゼだけである。ガーゼを俵状に丸め,ドレーン孔から顔を出しているコアグラの先端をガーゼに貼り付ける。ちぎれないように注意し,ガーゼをゆっくり回し,コアグラをガーゼに巻き付けて除去していく。力を入れず,ゆっくりと巻き取ることが肝要である。この方法ではガーゼとコアグラの接触面が大きく,途中でちぎれることなくコアグラ全体を完全に除去することが可能である。
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