特集 ここが聞きたい―泌尿器科処置・手術とトラブル対処法
Ⅰ.泌尿器科処置
【尿道拡張】
21.尿道拡張術を施行中の患者です。どこまで拡張し,どこで中止したらよいのか,そのタイミングに悩んでいます。どのように対処すればよいでしょうか。
中島 耕一
1
,
三浦 一陽
1
,
石井 延久
1
1東邦大学医学部泌尿器科
pp.74-76
発行日 2007年4月5日
Published Date 2007/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413101097
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尿道狭窄の成因は先天性,後天性に大別され,後天性尿道狭窄は内視鏡操作による医原性と炎症によるもの,さらに外傷性に分類される。近年は淋疾後の炎症性尿道狭窄に遭遇する機会は減少し,外傷や内視鏡操作後の医原性の尿道狭窄が大半を占めるようになってきている。現在は,内尿道切開や内視鏡的尿道形成術1)で,前部尿道のみならず後部尿道の狭窄に対する治療も可能である。
しかし,再発率の高さが指摘されている。Pansadoroら2)は,1回の内尿道切開後の再発率は68%で,切開術の追加は成功率の上昇に寄与しないと報告している。尿道狭窄術後の尿道ブジーは瘢痕形成と再狭窄を予防する目的で行われる。
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