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特集 ここが知りたい―癌薬物療法
腎細胞癌の薬物療法―分子標的薬について
Molecular targeting therapy for renal cell carcinoma
濱口 益光
1
,
江藤 正俊
1
Masumitsu Hamaguchi
1
,
Masatoshi Eto
1
1九州大学大学院医学研究院泌尿器科学分野
キーワード:
腎細胞癌
,
分子標的薬
,
血管新生阻害薬
Keyword:
腎細胞癌
,
分子標的薬
,
血管新生阻害薬
pp.869-874
発行日 2006年11月20日
Published Date 2006/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413100755
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転移性腎細胞癌は,現在最も治療抵抗性な悪性腫瘍の一つである。しかしながら腎細胞癌を構築する分子レベルでの理解がより良い治療法への発展へとつながっていき,そしてそれは現在,臨床応用へと進んでいる。現在のところ,VEGFR(血管内皮増殖因子受容体)の経路が最も有望なターゲットであるが,それだけではなく他の受容体〔platelet-derived growth factor receptor(PDGFR),FMS-like tyrosine kinase 3(FLT3),KIT,Raf kinaseなど〕も阻害する2つの薬剤,BAY 43-9006とSU 11248は,進行性腎細胞癌に対して最近FDAの承認を得ている。現在進行中の臨床試験のさらなる経過観察は必要であるが,これら分子標的薬が今後の腎細胞癌の治療戦略の鍵を握っている。
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