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第7章 肝・胆・膵
[肝細胞がん]肝細胞がんにおける分子標的治療薬・免疫チェックポイント阻害薬
淺岡 良成
1
1帝京大学 医学部内科学講座
キーワード:
チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)
,
血管新生阻害薬
,
免疫チェックポイント阻害薬
Keyword:
チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)
,
血管新生阻害薬
,
免疫チェックポイント阻害薬
pp.616-621
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika134_616
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Summary
・進行肝細胞がんの治療は,2008年,血管新生阻害薬sorafenibの登場で劇的に変わった.その後,4種類の血管新生阻害薬が一次・二次治療として追加された.
・免疫チェックポイント阻害薬の時代が到来したが,肝細胞がんにおいては,抗PD-1抗体単剤治療では有意な効果を示すことができなかった.
・2020年,抗PD-L1抗体atezolizumabと血管新生阻害薬bevacizumabの併用療法は著明な抗腫瘍効果を示し,肝細胞がん治療が新たなフェーズに入った.抗PD-L1抗体durvalumabと抗CTLA-4抗体tremelimumabの併用療法も承認された.
・治療効果や有害事象の予測因子の探索が重要になるとともに,次世代免疫チェックポイント阻害薬の開発も期待されている.
© Nankodo Co., Ltd., 2024