特集 ここが聞きたい―泌尿器科検査ベストプラクティス
K.内分泌機能検査法
【カルシウム代謝調節ホルモン検査】
97.カルシウム代謝調節ホルモン検査の適応と方法,注意点について教えて下さい。
山口 聡
1,2
,
小山内 裕昭
1
1北海道社会事業協会富良野病院泌尿器科
2北海道社会事業協会富良野病院尿路結石治療センター
pp.343-346
発行日 2006年4月5日
Published Date 2006/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413100144
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1 基本的事項
カルシウムは,生体内のさまざまな細胞の機能や調節に関与しており,その体内動態および代謝はきわめて重要である。そのため,血中カルシウム濃度の生理的変動は非常に狭い範囲にとどまっている。カルシウム代謝を調節するホルモンやそれに準ずる物質は,副甲状腺ホルモン(parathyroid hormone:PTH),活性型ビタミンDやカルシトニンが代表的なものであり,これらの標的器官は骨,腎および腸管である。カルシウム代謝異常として,低カルシウム血症,高カルシウム血症,低カルシウム尿症や高カルシウム尿症が主な病態として挙げられる。
本稿では,泌尿器科的疾患の臨床にかかわる高カルシウム血症と低カルシウム血症を中心に,関連するホルモン検査について述べたい。
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