Japanese
English
生体のメカニズム 体液調節機構・11
カルシウム代謝調節の異常
塚本 雄介
1
1北里大学医学部内科学
pp.989-992
発行日 1995年11月1日
Published Date 1995/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543902549
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カルシウム代謝調節異常の原理
血清カルシウム(Ca)値の正常値は多少施設間で差があるにせよほぼ8.2〜10.2mg/dl(4.1〜10.1mEq/l)である.これは総Ca濃度を表すのでmg/dl表示のほうが適切である.血中に存在するCaの約50%はアルブミンに結合しており,残りが遊離Caイオンの形で存在する.蛋白結合体のCa濃度はあくまでアルブミンの血中濃度によって濃度が決定される.したがって,低アルブミン血症があると総血清Ca値は低くなるが実際の遊離Caイオン濃度(以後Ca2+で表す)は正常である.この見かけの低Ca血症は治療を必要としない.なぜならば生体活動を調節しているのはあくまでも遊離C2+濃度のみであるからである.したがって低アルブミン血症が存在する場合はC2+濃度を治療に当たって常に測定すべきだが,できない場合は血清アルブミン値で補正した補正Ca値を使用する.
補正Ca値=(4-血清アルブミン値)+血清Ca値この補正Ca値が8.0mg/dl以下のものを低Ca血症,10.5mg/dl以上を高Ca血症と呼ぶ.また血液pHにCa2+濃度は影響を受ける.すなわちpHとCa2+は反比例する.このため血液pHが上昇するアルカローシスの病態では低Ca血症の症状が発現しやすくなる.

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