特集 ここが聞きたい―泌尿器科検査ベストプラクティス
D.尿路機能検査法
■尿流動態検査法
【尿流測定】
40.膀胱に尿を十分に溜めることができない患者にはどう対処するのがよいでしょうか。
谷口 成実
1
1旭川医科大学泌尿器科
pp.141-143
発行日 2006年4月5日
Published Date 2006/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413100087
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1 尿流測定の問題点
尿流測定は,侵襲がなく簡便で排尿状態を把握するためには非常に有用な検査法である。しかし,膀胱内の尿量が少ない場合,排尿自体ができない,排尿ができても尿勢の判定は難しいなどで,検査として成り立たないことが多い1~3)。また,十分尿を溜めていても,いざ検査となると普段通りの排尿ができない場合もしばしば経験する。このような場合,施設ごとさまざまな工夫をこらしていることは容易に想像が予想できるが,普段われわれの行っていることや,やってみる価値のありそうなことを列挙する。
表1にも示すが,検査時いつも通りの排尿ができるようなコツを考えるうえで,(1)検査のタイミングについての工夫,(2)普段通りの排尿ができるようにする工夫,に大別できる。
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