Japanese
English
症例報告
全身に皮疹を認めたにもかかわらず,ステロイド外用のみで軽快した落葉状天疱瘡の1例
A case of pemphigus foliaceus with generalized skin eruption successfully treated with topical steroids
竹中 基
1
,
西村 香織
1
,
片山 一朗
1
Motoi TAKENAKA
1
,
Kaori NISHIMURA
1
,
Ichiro KATAYAMA
1
1長崎大学医学部附属病院(皮膚科学)
1Department of Dermatology, Nagasaki University, School of Medicine
キーワード:
落葉状天疱瘡
,
ステロイド外用剤
Keyword:
落葉状天疱瘡
,
ステロイド外用剤
pp.1128-1130
発行日 2002年12月1日
Published Date 2002/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412904158
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47歳,女性.1992年12月より顔面を除く全身各所に紅斑,小水疱が出現,散在するようになった.近医皮膚科を転々とし治療されるも軽快しなかったため,1997年3月に自己判断で治療を中止した.1999年2月より,顔面にも紅斑,水疱,びらんが出現するようになり,3月からは全身に多発するようになったため,国立嬉野病院皮膚科を受診した.初診時には,頭部顔面を含むほぼ全身に,落屑や痂皮を付すびらん局面,紅斑の多発を認めた.水疱は弛緩性で少数しか認められなかった.粘膜疹はみられなかった.病理組織像では,角層直下に水疱を認め,水疱内には棘融解細胞を認めた.蛍光抗体直接法では,表皮細胞間にC3の沈着を認めた.血清抗デスモグレイン1抗体陽性,抗デスモグレイン3抗体陰性.以上より落葉状天疱瘡と診断した.皮疹は,ステロイド外用のみでわずか約2週間で消退し,全身投与は必要なかった.
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