Japanese
English
症例報告
8トリソミー患者にみられたWeber-Christian病の1例
A case of Weber-Christian disease in a patient with 8 trisomy
瀧澤 一
1
,
鈴木 拓
1
,
大西 誉光
1
,
高橋 久
1
,
渡辺 晋一
1
Hajime TAKIZAWA
1
,
Taku SUZUKI
1
,
Takamitsu OHNISHI
1
,
Hisashi TAKAHASHI
1
,
Shinichi WATANABE
1
1帝京大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Teikyo University School of Medicine
キーワード:
Weber-Christian病
,
貧血
,
8トリソミー
Keyword:
Weber-Christian病
,
貧血
,
8トリソミー
pp.228-230
発行日 2002年3月1日
Published Date 2002/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903870
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14歳,女児.9歳時に再生不良性貧血を疑われ,ウベニメクス(ベスタチン®)を2年間内服した.初診の5か月前より両下腿に有痛性の皮疹が繰り返し出現し,10日前より発熱,全身倦怠感を生じた.ステロイドの全身投与,外傷や皮下注射の既往はなかった.一般検査では,炎症反応のほかに赤血球,血小板の減少がみられた.両下腿および足関節に貨幣大の発赤,腫脹,圧痛を伴う皮下結節が数個存在していた.組織は好中球からなるlobular panniculitisの像を呈していたが,泡沫細胞の浸潤や血管炎の所見はみられなかった.プレドニゾロン30mg/日の内服を開始し,発熱および皮疹は速やかに消退し,貧血の若干の改善がみられた.さらに骨髄像に異常はなかったが,8番染色体のトリソミーが認められた.
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