Japanese
English
症例報告
ステロイド治療に抵抗性を示したWeber-Christian病の1例
A case of Weber-Christian disease resistant to steroid therapy
小瀬川 玄
1
,
千葉 智恵
1
,
遠藤 直樹
1
,
赤坂 俊英
1
Gen KOSEGAWA
1
,
Chie CHIBA
1
,
Naoki ENDO
1
,
Tosihide AKASAKA
1
1岩手医科大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Iwate Medical University School of Medicine
キーワード:
Weber-Christian病
,
皮下脂肪織炎
,
パルス療法
,
シクロホスファミド
Keyword:
Weber-Christian病
,
皮下脂肪織炎
,
パルス療法
,
シクロホスファミド
pp.626-628
発行日 1998年7月1日
Published Date 1998/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902604
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26歳,女性のWeber-Christian病の1例を報告した.39℃台の発熱と躯幹,四肢の多発性紅斑,皮下結節で発症.病理組織学的に皮下脂肪織炎を認め,検査所見は白血球減少,抗核抗体弱陽性などの膠原病類似症状,およびGOT,GPT,LDHの上昇,血沈充進,ツ反陰性を示した.また腹部CTでは腹水と軽度の肝脾腫を認めた.プレドニゾロン30mg/日で治療を開始したところ,発熱,皮疹ともに軽快したため以後漸減.しかしその後再発し,プレドニゾロン大量療法,パルス療法およびシクロホスファミド併用療法に反応を示さなかった.本症例のように白血球減少を伴うものは予後不良と考えられ,早期診断とステロイド治療を開始し,投与量の増減により再発をいかに抑制するかが重要と考えられた.
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