Japanese
English
症例報告
塩酸ミノサイクリンによるhypersensitivity syndromeの1例
A case of hypersensitivity syndrome due to minocycline hydrochloride
慶田 朋子
1
,
神田 憲子
1
,
石黒 直子
1
,
川島 眞
1
Tomoko KEIDA
1
,
Noriko KANDA
1
,
Naoko ISHIGURO
1
,
Makoto KAWASHIMA
1
1東京女子医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Tokyo Women's Medical University
キーワード:
薬疹
,
hypersensitivity syndrome
,
塩酸ミノサイクリン
,
ヒトヘルペスウイルス6型
Keyword:
薬疹
,
hypersensitivity syndrome
,
塩酸ミノサイクリン
,
ヒトヘルペスウイルス6型
pp.230-232
発行日 2001年3月1日
Published Date 2001/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903495
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76歳,男性の塩酸ミノサイクリンによるhypersensitivity syndromeの1例を報告した.慢性腎不全にて当院内科に入院中に,肺炎に対して24日間塩酸ミノサイクリンの100mg/日の点滴が施行され,症状改善により中止した2日後より躯幹,四肢に紅斑が出現した.初診時の検査所見では貧血と好酸球数の増加,肝障害を認めた.抗アレルギー剤の内服,ステロイド軟膏の外用にて皮疹は軽快傾向を示したが,鼠径部のリンパ節腫脹と発熱に対して塩酸ミノサイクリンが再投与されたところ,紅斑と丘疹の再燃を認めた.病理組織像は苔癬型組織反応を呈した.発症約9週目のヒトヘルペスウイルス6IgG抗体価は40倍から160倍に上昇した.皮疹は軽快増悪を繰り返し,全経過約3か月で色素沈着を残して治癒した.
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