Japanese
English
症例報告
外傷を契機に発症した塩酸ミノサイクリンによる色素沈着型薬疹の1例
A case of minocycline-induced cutaneous hyperpigmentation triggered by trauma
坂本 慶子
1
,
影山 葉月
1
,
渡辺 規矩夫
2
,
戸倉 新樹
3
Keiko SAKAMOTO
1
,
Hazuki KAGEYAMA
1
,
Kikuo WATANABE
2
,
Yoshiki TOKURA
3
1磐田市立総合病院皮膚科
2渡辺皮膚科
3浜松医科大学皮膚科
1Division of Dermatology, Iwata City General Hospital, Iwata, Japan
2Watanabe Clinic of Dermatology, Iwata, Japan
3Department of Dermatology, Hamamatsu University School of Medicine, Hamamatsu, Japan
キーワード:
塩酸ミノサイクリン
,
薬疹
,
色素沈着
,
外傷
Keyword:
塩酸ミノサイクリン
,
薬疹
,
色素沈着
,
外傷
pp.205-208
発行日 2013年3月1日
Published Date 2013/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103559
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要約 81歳,女性.当科初診の9年前から,関節リウマチのため塩酸ミノサイクリンの内服を開始した.2年前に転倒し両膝や肘関節を打撲した.その後,同部位に灰青色の色素斑が出現し,拡大してきたため当科を受診した.病理組織像では表皮基底層のメラニン顆粒の増加,真皮全層の血管周囲および膠原線維間に黒褐色調の微細顆粒状物質を有する細胞が認められ,Berlin-blue染色にて鉄の沈着が確認された.過去の報告例も鑑み,外傷を契機に出現した塩酸ミノサイクリンによる色素沈着と診断した.同薬剤を内服中止後,39か月で色素斑は消退しつつある.
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