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特集 最近のトピックス2003 Clinical Dermatology 2003
4.皮膚疾患治療のポイント
塩酸ミノサイクリンによる間質性肺炎
Minocycline-induced pneumonitis
井上 光世
1
,
橋本 隆
1
Mitsuse INOUE
1
,
Takashi HASHIMOTO
1
1久留米大学医学部皮膚科学教室
1Depertment of Dermatology,Kurume University,School of Medicine
キーワード:
塩酸ミノサイクリン
,
間質性肺炎
,
薬剤性肺臓炎
,
好酸球性肺炎
,
PIE症候群
Keyword:
塩酸ミノサイクリン
,
間質性肺炎
,
薬剤性肺臓炎
,
好酸球性肺炎
,
PIE症候群
pp.131-134
発行日 2003年4月1日
Published Date 2003/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101245
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塩酸ミノサイクリンによる薬剤性肺臓炎について解説する.本症は現在まで約50例の報告があり,皮膚科領域ではざ瘡や水疱性類天疱瘡などに対して長期使用されることが多いためか比較的報告例が多い.急性発症する例は薬剤開始後数日~数週以内に,呼吸困難,乾性咳,発熱が出現し,聴診で捻髪音が聴取され,胸部単純X線写真で両側性スリガラス状陰影などの間質性陰影と,浸潤影などが認められ,PIE症候群ないしは好酸球性肺炎の像を呈することが多い.内服数か月後に慢性型として発症する場合,発熱を伴わない間質性肺炎の像を呈する.多くは予後が良く,薬剤中止後は速やかに改善するが,症状が激烈な場合ステロイド治療を要し,高齢者では時に死亡する場合があるため,発症後早期に本疾患を疑うことが重要である.
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