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特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 2001
4 皮膚疾患治療のポイント
ステロイド外用剤の使い方—混合の是非
Usage of topical steroids-propriety of mixed prescription
江藤 隆史
1
Takafumi ETOH
1
1東京逓信病院皮膚科
1Department of Dermatology, Tokyo Teishin Hospital
キーワード:
混合調剤
,
ステロイド外用剤
,
PL法
,
液滴分散型外用剤
Keyword:
混合調剤
,
ステロイド外用剤
,
PL法
,
液滴分散型外用剤
pp.96-101
発行日 2001年4月15日
Published Date 2001/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903552
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ステロイド外用剤の使い方の工夫として混合,希釈を行う皮膚科医の比率は,2000年3月のアンケート調査にて85.2%であった.混合する理由として,コンプライアンスの向上は重要と考えられたが,ステロイドの副作用の軽減,保湿剤との相加・相乗効果を期待する意見に関しては,科学的根拠は非常に乏しく,今後の詳細な検討が必要と考えられた.安定性に関しては,基本的な知識として,基剤を正しく把握し,その組み合わせの適正さを踏まえ,さらに17位モノエステルステロイドの含量低下,液滴分散型外用剤の混合による不安定性を配慮する必要がある.現時点では,安定性,安全性の点から,効果に対する科学的根拠が乏しいことより,混合調製は極力慎むべきものといえるが,今後,多くの検討を重ね,科学的根拠に基づく,より良い混合調製が確立されていく必要があると考えた.
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