Japanese
English
症例報告
ミノサイクリンとニコチン酸アミドが有効であった小児の線状IgA皮膚症
A case of linear IgA bullous dermatosis of childhood responsible to minocycline and nicotinamide
西田 徹
1
,
三橋 善比古
1
,
穂積 豊
1
,
近藤 慈夫
1
Toru NISHIDA
1
,
Yoshihiko MITSUHASHI
1
,
Yutaka HOZUMI
1
,
Shigeo KONDO
1
1山形大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, School of Medicine, Yamagata University
キーワード:
線状IgA皮膚症
,
ミノサイクリン
,
ニコチン酸アミド
Keyword:
線状IgA皮膚症
,
ミノサイクリン
,
ニコチン酸アミド
pp.729-732
発行日 1998年8月1日
Published Date 1998/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902631
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線状IgA皮膚症は表皮基底膜部にIgAの線状の沈着を特徴とする自己免疫性水庖症の一つである.本症は好発年齢により小児型と成人型に分けられ,小児の自己免疫性水疱症の大部分を占める.その治療は主に副腎皮質ステロイドホルモン剤やDDSの内服が主流である.しかし,これらの薬剤は副作用が比較的多く,特に小児への長期的投与では種々の問題が生じてくると考えられる.最近,水疱性類天疱瘡の治療において,テトラサイクリン系抗生剤とニコチン酸アミドの有効例が報告されている.今回我々は,線状IgA皮膚症の小児例に対しミノサイクリンおよびニコチン酸アミドの併用投与を行い,副腎皮質ステロイドホルモン剤の減量に有効であったので報告する.
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