Japanese
English
症例報告
ST合剤による膿疱型薬疹の1例
A case of pustular drug eruption induced by cotrimoxazole
金児 みわ子
1
,
石坂 克彦
2
,
中藤 晴義
2
,
斎田 俊明
3
Miwako KANEKO
1
,
Katsuhiko ISHIZAKA
2
,
Haruyoshi NAKAFUJI
2
,
Toshiaki SAIDA
3
1飯山赤十字病院皮膚科
2飯山赤十字病院外科
3信州大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Iiyama Red Cross Hospital
2Department of Surgery, Iiyama Red Cross Hospital
3Department of Dermatoloy, Shinshu University School of Medicine
キーワード:
膿疱型薬疹
,
ST合剤
Keyword:
膿疱型薬疹
,
ST合剤
pp.689-691
発行日 2000年8月1日
Published Date 2000/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903322
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症例は66歳,男性.食道癌の術後に生じた発熱に対し,ST合剤(バクタ®)の吸入を開始したところ翌日より躯幹に自覚症状のない膿疱を伴う紅斑が出現し,全身に拡大した.組織学的には角層下から表皮内に膿疱が形成され,真皮上中層の血管周囲にリンパ球を主体とし,好中球・好酸球を混じる炎症性細胞浸潤がみられた.薬剤中止により皮疹は速やかに改善した.ST合剤のパッチテストは陰性であったが,皮疹軽快時のリンパ球幼若化試験が陽性で,内服試験では常用量の1/4量内服後に全身倦怠感と眼囲,下肢の紅斑が出現した.自験例を含め,本邦で報告されている膿疱型薬疹について若干の考察を加え報告する.
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