Japanese
English
特集 薬疹・薬物障害
イコデキストリンによる膿疱型薬疹の1例
Pustular Drug Eruption Caused by Icodextrin
瀧浪 紗也子
1
,
勝田 倫江
1
,
伊藤 宗成
1
,
延山 嘉眞
1
,
松尾 七重
2
,
古谷 麻衣子
2
,
朝比奈 昭彦
1
Sayako TAKINAMI
1
,
Michie KATSUTA
1
,
Munenari ITOH
1
,
Yoshimasa NOBEYAMA
1
,
Nanae MATSUO
2
,
Maiko FURUYA
2
,
Akihiko ASAHINA
1
1東京慈恵会医科大学,皮膚科学講座(主任:朝比奈昭彦主任教授)
2同,内科学講座腎臓・高血圧内科
キーワード:
薬疹
,
膿疱型薬疹
,
イコデキストリン
,
腹膜透析
Keyword:
薬疹
,
膿疱型薬疹
,
イコデキストリン
,
腹膜透析
pp.1670-1674
発行日 2020年11月1日
Published Date 2020/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002243
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
82歳,男性。6年前より腹膜透析治療を導入。腹膜透析液をレギュニールHCa 1.5%からイコデキストリンに変更後11日目より,顔面を除くほぼ全身に小膿疱を伴う浮腫性紅斑が出現した。イコデキストリンによる薬疹を疑い,腹膜透析を中止しプレドニゾロンによる加療にて約10日で速やかに改善した。臨床経過からイコデキストリンによる膿疱型薬疹と診断した。パッチテストと薬剤リンパ球刺激試験はともに陰性であった。イコデキストリンによる薬疹は重症例の報告は少なく,本邦ではまれな薬疹とされている。しかし,海外ではイコデキストリンによる皮疹の報告は多い。本邦では腹膜透析患者が少ないことが,薬疹頻度が低いといわれる一因と考えた。
Copyright © 2020, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.