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特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 2000
4 皮膚疾患治療のポイント
成人のアトピー性皮膚炎のメンタルケア
The issue of mental care for patients with atopic dermatitis
加茂 登志子
1
,
川本 恭子
1
,
堀川 直史
1
,
檜垣 祐子
2
,
有川 順子
2
,
吉原 伸子
2
,
川島 眞
2
Toshiko KAMO
1
,
Kyoko KAWAMOTO
1
,
Naoshi HORIKAWA
1
,
Yuko HIGAKI
2
,
Junko ARIKAWA
2
,
Nobuko YOSHIHARA
2
,
Makoto KAWASHIMA
2
1東京女子医科大学精神医学教室
2東京女子医科大学皮膚科学教室
1Department of Psychiatry, Tokyo Women's Medical University
2Department of Dermatology, Tokyo Women's Medical University
キーワード:
アトピー性皮膚炎
,
精神皮膚科学(psychodermatology)
,
心理社会的ストレス
,
メンタルケア
Keyword:
アトピー性皮膚炎
,
精神皮膚科学(psychodermatology)
,
心理社会的ストレス
,
メンタルケア
pp.98-102
発行日 2000年4月15日
Published Date 2000/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903214
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アトピー性皮膚炎は精神皮膚科学の観点から心理的要因が経過に影響を及ぼす皮膚疾患に分類されており,心理学的要因が皮膚症状の悪化と持続に重要な役割を果たす点と,itch-scratch cycleに感情的要素が大きな影響を与える点が指摘されている.15歳以上の成人のアトピー性皮膚炎患者に対するメンタルケアとしては,心理社会的ストレスに対するストレスマネージメントと,掻破行動に対する修正が重要である.さらに,掻破行動自体が心理社会的ストレスに対する不適応反応である可能性を考慮すると,ストレスマネージメントと掻破行動の修正はメンタルケアの両輪として同時にバランスよく行われる必要がある.重症例や精神疾患合併例には精神科医とのチーム医療が,また,皮膚科医が中心となってメンタルケアを行う場合は,コンサルテーション・リエゾン精神医学との技術面での交流が重要である.
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